【どんな病気の予防ができるの?】
ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ(急性灰白髄炎)・ヒブの5種類の病気に対する免疫をつけることができます。
【ジフテリアって、どんな病気?】
昭和56年にワクチン接種が導入され、現在では患者発生はごくまれです。ジフテリア菌は感染してもほとんど症状があらわれませんが、そういう人から感染することもありますので、病気が流行していなくても免疫をつけておくことが大切です。
せきやくしゃみ、会話などの飛沫感染でのどや鼻に感染します。
症状は、高熱、のどの痛み、犬が吠えるようなせき、嘔吐などで、偽膜という膜ができて窒息する場合もあります。発病2~3週間後には菌が作る毒素によって、心筋障害や神経まひを起こします。
【百日せきって、どんな病気?】
かぜのような症状で始まり、せきがどんどんひどくなります。
乳幼児ではせきで呼吸ができず唇が青くなったり(チアノーゼ)、けいれん、肺炎や脳症など重い合併症をおこすこともあります。
最近では思春期や成人の百日せきにかかっている人が増えていて、乳幼児への感染源になっています。
【破傷風って、どんな病気?】
傷口から体内に入って感染し、菌が作る毒素で、全身の筋肉にけいれんをおこします。
破傷風菌は土の中にいるので、感染する機会は常にあります。破傷風の免疫は、生まれてくる時にお母さんからもらう免疫が切れてしまうと、以後、ワクチン接種でしか免疫を得ることができません。
【ポリオ(急性灰白髄炎)って、どんな病気?】
口から入ったポリオウイルスがのどや腸で増えます。
発熱、頭痛、嘔吐などかぜのような症状があらわれ、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染すると、まひをおこします。まひが永久に残ることもあり、進行すると呼吸困難になることもあります。
予防接種の効果により国内では根絶されましたが、紛争国では発生があり、国際化社会となった今は国外から持ち込まれるおそれがあります。
【ヒブって、どんな病気?】
「インフルエンザ菌b型」という細菌(冬に流行するインフルエンザウイルスとは全く異なります)によっておこる病気です。
かかり始めは、発熱や嘔吐、不機嫌、けいれんなど、かぜなどの症状と似ているので、早期に診断するのは難しいこともあります。
中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎のほか髄膜炎や肺炎、骨髄炎、敗血症など重篤な全身感染症をおこす場合があります。適切な治療をしても、てんかん、難聴、発育障害のような後遺症が残ることもあります。
乳幼児は感染しても免疫ができず、繰り返し感染することがあります。
【公費対象期間】
2か月~7歳6か月になる前日まで
※令和6年4月1日以降、接種開始が生後2カ月からになります。
【標準的な接種方法】
●1期初回 1歳になるまでに、20~56日の間をあけて3回接種
●1期追加 初回3回目終了後、6か月~1年6か月の間に1回接種
*重要*
「4種混合ワクチン」と「ヒブワクチン」の接種を完了した方は、5種混合ワクチンは接種できません。
「4種混合ワクチン」または、「ヒブワクチン」の接種をした方は、引き続き「4種混合ワクチン」と「ヒブワクチン」を接種してください。
【副反応】
接種した部分の赤み、はれ、しこりが多く、発熱がありますが数日後には軽快することが多いです。ごくまれにけいれんがみられます。
接種回数を重ねるごとに症状は強くでます。